AMDがZen3採用し「Ryzen 5000」シリーズを発表 Intel第10世代超え
アメリカAMDが現地時間10月8日、アーキテクチャとしてZen3を採用した、デスクトップ・プロセッサー"Ryzen 5000"シリーズを発表した。
一般ユーザー向けのデスクトップPCで、ゲームやメディア制作を主な用途とする主力CPUである。コア数やキャッシュの総容量、パワーエンベロープといった基本スペックは変更せず、アーキテクチャーを「Zen 3」に変えることにより、新しいプロセッサーによってかなり性能が向上したという。
最上位モデルにおいては、Intelのcore-9の最上位モデルをも凌ぐ性能を有しているという。11月5日より全世界で発売を開始し、価格は299ドルからである。
「Zen 3」アーキテクチャーは、1台あたり最大8基のCPUコアと32MBのL3キャッシュを統合した「Unified 8-Core Complex 」を採用（Zen 2はCPUコア4基にL3キャッシュ16MB ）。
これによりコア間における通信やL3キャッシュへのアクセスで発生する遅延を大幅に短縮したとのこと。
このような性能の向上は、ゲーム等で高いパフォーマンスを維持したい用途をこなすのに役に立つ。
発表によると、Zen2と比較してワットあたり24％速いパフォーマンスを有している。
また、IPC(Instruction Per Clock : 1クロックあたりの平均命令実行数)が19％向上し、IntelのCPUに劣っていたといわれていたシングルスレッド性能が、CINEBRNCH R20の比較において、Core i9-10900KよりRyzen 9 5900Xのほうが高い数値を示した。
Ryzen 5000シリーズのラインナップは
「Ryzen 9 5950X」
（16コア32スレッド、3.4GHz~4.9GHz、L2/L3キャッシュ72MB、TDP 105W、799ドル[約8万5000円]）
「Ryzen 9 5900X」
（12コア16スレッド、3.7GHz~4.8GHz、L2/L3キャッシュ 70MB、TDP 105W、549ドル[約5万8000円]）
「Ryzen 7 5800X」
（8コア16スレッド、3.8GHz~4.7GHz、L2/L3キャッシュ 36MB、TDP 105W、449ドル[約4万8000円]）
「Ryzen 5 5600X」
（6コア12スレッド、3.7GHz~4.6GHz、L2/L3キャッシュ 35MB、TDP 65W、299ドル[約3万2000円]）
の4種。
AMD、Zen 3採用「Ryzen 5000」シリーズ発表。シングルスレッド性能もアピール - Engadget 日本版
